【2010春号】一本角が生み出す悲劇! ユニコーンが存在しない秘密!

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2010年5月20日 記事の公開日時 6:56 pm

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【2010春号】一本角が生み出す悲劇! ユニコーンが存在しない秘密!
 
 

(この記事はMAG! 2010春号に掲載されています。詳しくはこちらをご覧下さい。)

ファンタジー映画興隆の時代に明かされる秘密とは!?

MAG!2010春号-一本角が生み出す悲劇! ユニコーンが存在しない秘密!

MAG!2010春号-一本角が生み出す悲劇! ユニコーンが存在しない秘密!

ここ数年ファンタジー映画が熱い。『ハリー・ポッター』、『ロード・オブ・ザ・リング』、現在は『不思議の国のアリス』のその後の世界を描いた『アリス・イン・ワンダーランド』なども絶賛公開中だ。そんな夢と幻想に溢れたファンタジー作品において、無くてはならない重要な存在が「空想動物」。

現実には存在しない不思議な動物の数々、「けど、もしかしたら本当にいてもおかしくないんじゃない?」という子供心を忘れないピュアなマグ調査員は、さっそく野生動物の生態に詳しい早稲田大学の三浦慎悟教授へ質問した。空想動物、例えば一本角の『ユニコーン』などは、本当に存在しないのですか?

「一本角の動物はいないことはないですよ。ただ、角を持つ動物の割合から見ると非常に少ないですね。」(三浦教授)

一本角は存在した! なんでも『イッカク』という水生動物がいるらしい。(興味のある人は自分で調べてね。)
では、何故一本角の動物は少ないのでしょうか?

「一本角が危険だからですね。そもそも、野生動物の“角”というのは、対天敵用に存在するわけではないんです。多くの場合、角は集団生活をする雄同士が、雌を獲得するために進化させた、『種内闘争』や『シンボル』としての器官ですね。
つまり、角は他の種を攻撃する為に存在するのではなく、同種の雄同士が角と角を絡ませあいながらぶつけ合って、雌に自分の存在をアピールする為に存在しています。
なので、もし一本角のような殺傷力の高い角を持つ動物で、同様の行動様式が発展したら、その種の雄は全滅し、種そのものが残らないですね(笑)。」(同)

角は、攻撃の為にあらず、雌の為に存在する! これはかなり意外に感じるのではないだろうか?
つまり、あくまで種内での儀式的な戦いの為に存在する角は、攻撃能力が高すぎてはいけない。なので、動物の角は「曲がる」「枝角」という形態をしている事が多く、さらに一定のルールの下に角をぶつけ合っている。先ほどの一本角の動物『イッカク』は、決して「突き」はせず「フェンシング」のように角をぶつけあうとの事だ。

ただし、いくら殺傷力を抑えた角や様式化された行動といっても、野生動物の雄同士のぶつかり合いなのだから、怪我をする個体、死亡する個体も少なくないという…。

人間のように高度な社会性を持たない野生動物の雄達は、その身、その角を使って、命懸けで雌の獲得に励んでいた。僕達も“草食系”なんて言ってる場合じゃないんじゃない?

(文=一和多義隆)

三浦慎悟 プロフィール

早稲田大学人間科学部教授。野生動物の行動生態学や保全・管理を専門とする。


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