(この記事はMAG! 2010春号に掲載されています。詳しくはこちらをご覧下さい。)
スピーチ上手な人が密かに実践しているテクニックとは!?
大学生になると、研究発表やプレゼンなど、人前に立って話す機会がたくさん。ただ、その『スピーチ』が実はすごく難しい。スピーチの上手い人、下手な人、印象に残る人、残らない人…、話し手によってスピーチの良し悪しって歴然とした差が出てしまう。
では、周りの学生と差をつける、印象的なスピーチをするためには、一体何を意識すれば良いの?
「『フィラー』をうまく使うことで、スピーチの印象を深めることができます。」(菊池准教授)
と教えてくださったのは、言語情報科学を研究されている早稲田大学の菊池英明准教授。『フィラー』とは、間を埋める際に使われる言葉のことで、「えーと、あのー」といった言葉がそれである。
なんでも、あの小泉元首相は『フィラー』がゼロで、間を埋めずにポッカリ空けて話しているそう。ただ、必ずしも『フィラー』が少なければ良いということではなく、多くても上手に使えば良い印象を与えることができるそうだ。
その他の、有効なスピーチテクニックも伺ってみた。
「スピーチはゆっくり話せば良いというわけではありません。少し速めのテンポで話すと聞く側の評価が高い、という結果が出ています。また、スピーチの際は、ごく一般的な声、標準的なイントネーション、一定のテンポで話されると眠くなってしまう事がありますね。」(同)
こう指摘されてみて思い出すのが、どうしても眠くなってしまうあの先生の講義…。やはり、眠くなるにはそれなりの理由があったみたいだ。難しいバランスだが、声の抑揚や強弱を意識しなければならない。
あと、様々な声のバリエーションを使う事も重要だという。人間の声には、「ささやき声」や「張りのある声」など、多くのレパートリーが存在する。このような声の幅を、専門用語で『声質(せいしつ)』と言う。この『声質』を上手に使い分ける事も名スピーカーには要求される。
つまり、印象的なスピーチをするためには、
の三点が重要なのだ!
そもそも、声はあまりにも多くの情報を含むため、研究が難しい分野だったそう。
それが近年のコンピュータ技術の発達で、声をデータとして集め、分析することが可能になり、研究は飛躍的に進展していくことだろう。
近い将来、あなたのスピーチ力を科学的に採点してくれる機械なんかが登場する…かもね!
(文=西岡佑師)
菊池秀明 プロフィール
早稲田大学人間科学部准教授。言語情報科学を専門とする。
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