じめじめむしむしうつうつ、今年も暑くて眠りにつきにくい季節がやってきました。洗濯物も乾きにくいし黴も生えるし髪の毛もくるくるに、もう散々ですよね。そんなこの季節、いつも聴いているものとはちょっと違った音楽を聴いて、夜のちょっとした時間をリラックスして過ごしてみませんか? 今回はオススメのジャズアーティストとクラシックミュージックを紹介したいと思います。
某動画共有サイトでも話題になったこの人
まずはこの人、ラスマス・フェイバー。
スウェーデン出身の彼をみなさんはご存知ですか?
彼は日本のアニメソングをジャズミュージシャンらともにカバーしたことで、一時期某動画共有サイトでも話題になりました。彼が昨年11月にリリースした『プラチナ・ジャズ~アニメ・スタンダード vol.1~』には、日本のアニメソングをジャズアレンジした作品が多数収録されています。『時をかける少女』より『ガーネット』、『天空の城 ラピュタ』より『君をのせて』、『涼宮ハルヒの憂鬱』より『ハレ晴レユカイ』など、みなさんも一回は聴いたことのある作品が多いのではないでしょうか? 耳慣れているはずの曲も、ジャズカバーされるだけでいつもとはちょっと違った、けれど記憶に残っているメロディーラインが聴き取れる新しい作品に生まれ変わっています。また、別の作品である『So Far』シリーズも心地よいメロディー、及びボーカルで構成されています。ちなみに最新作、『So Far 3
』のカバー画を書かれているのは僕の好きなイラストレーターであるヨシツギ氏。淡い水彩で描かれた透明で美しい世界もまた、あなたの心を癒すかも?
『時をかける少女』にも使用された変奏曲
次に紹介するのはクラシックミュージック。9ヶ月のロングラン興行、計23個もの賞を授与された細田守監督作品の『時をかける少女』。そんな『時をかける少女』では、主題歌・挿入歌を奥華子さんが歌われたことはみなさんもよくご存知だと思います。ですが、劇中でクラシック音楽が使用されていることはご存知でしたか?
作中で使用されているのは、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した『ゴールドベルク変奏曲』。主人公であるまことがタイムリープしている場面では第一変奏が、学校の風景が映し出される場面ではアリアがBGMとして使用されています。
バッハ自身がつけた表題が『2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏』であるこの曲。ヨハン・ニコラウス・フォルケルの『バッハ伝』によると、この曲は当時不眠症に悩んでいたザクセン選挙侯宮廷駐在ロシア大使カイゼルリンク伯のために、バッハの弟子であるヨハン・ゴットリープ・ゴールドベルクが、この曲を演奏したという逸話から『ゴールドベルク変奏曲』という俗称で呼ばれるようになりました。
僕もピアノを習っていて、実際に発表会でこの曲の一部を弾いたことがありますが、かなり難しい曲でした。あのときは本当に苦労しました…。多彩なメロディーに溢れているこの曲、カナダのピアニスト、グレン・グールドは卓越した才能で弾きこなしています。試しに聴いてみるにはこの人の作品がいいかもしれません。個人的にはアメリカのジャズ・クラシックピアニストであるキース・ジャレットが、ハープシコードを用いて演奏したものをお勧めします。
また、豆知識になりますが、ジャスコで配布されていた紙袋にはこの楽譜がデザインとして使用されていたりします。また、映画のBGMとしては、『羊たちの沈黙』や『地球が静止する日』でも使用されていたりするんですよ?
別の作品にはなりますが、同じく細田守監督作品である劇場版『デジモンアドベンチャー』シリーズでは、ラヴェル作曲の『ボレロ』が度々使用されています。『交渉人 真下正義』でも使用されたあまりにも有名なこの曲、こちらも改めて聴いてみてはいかがでしょうか?
クラシックには留まらないピアノ組曲『展覧会の絵』
最後に紹介するのはロシアの作曲家、モデスト・ペトローヴィチ・ムソルグスキーによって作曲されたピアノ組曲『展覧会の絵』。こちらはムソルグスキーの親友である画家のヴィクトル・ガルトマンが亡くなった後、彼の遺作展を訪れた際に感銘を受けて作曲したものです。構成としてはガルトマンが描いた10枚の絵をモチーフとした10曲と、ムソルグスキー自身の展覧会での歩みを示すと言われる『プロムナード』と呼ばれる5曲、それに加えて『プロムナード』の変奏曲を加えた1曲の計16曲で構成されています。おそらくみなさんも『プロムナード』は印象深いので聴けばすぐにわかるのではないでしょうか?
このピアノ組曲『展覧会の絵』は、最初は演奏も出版もされないまま眠っていました。世界的に有名となったのは、フランスの作曲家であるジョゼフ=モーリス・ラヴェルによって管弦楽編曲版が作られてから。ラヴェルの編曲では、各曲が彼の主観で構成、及びプロムナードが一曲削除されているので、ムソルグスキーの伝えたかったことが実際に表されているかはわかりません。しかし、おどろおどろしい曲や軽快な曲、重厚なものから明るい曲まで多彩なメロディーを楽しめ、楽曲として素晴らしいものになっています。
今はジャズやロックなど各種カバーがなされていて、僕は聴いたことありませんが、イギリスのロックバンドであるエマーソン・レイク・アンド・パーマーがロックアレンジした作品もあるらしいですよ? 機会があったら聴いてみるのも良いかも知れません。また、元々はピアノ組曲として作られたこの曲、ピアノで楽しみたい方もいらっしゃると思います。そんな方は、昨年6月にアメリカで開催された第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝して話題となった盲目のピアニスト、辻井伸行が演奏したものはどうでしょうか?また、モチーフとなった原画を鑑賞しながら聴いてみるのも面白いかもしれませんね。
長々と続けてしまいましたが、興味を持った作品はありましたか?今回は僕の好きな作品を紹介させていただいたので、ものすごく趣味丸出しな記事になってしまいました…。ちなみに今回紹介した中で僕が一番好きなのはキース・ジャレットの『ゴールドベルク変奏曲』です。では、眠れない夜には試しにいつもと違う音楽を聴いてみて下さい。これをきっかけにあなたにも新しい世界が開けるかも?
(文=颯田裕介)
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Katsumura Kanako
1 年 前
RT @MagNetPress: 新しい記事を書いたまぐ!: 眠れない夜に聴いてみない? いつもとは違ったこの作品 http://bit.ly/b9Jtwx
miho.
1 年 前
夜眠れなくて肌荒れ気味(´;ω;`) RT @magnetpress_bot: 眠れない夜に いつもとは違ったこの作品 – http://magnetpress.net/2010/kiji4683.html