【2011秋号】寺井広樹氏インタビュー 「離婚式ワールド」 〜前編〜

2011年11月18日 記事の公開日時 5:00 pm

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【2011秋号】寺井広樹氏インタビュー 「離婚式ワールド」 〜前編〜
 
 
この記事はMAG! 2011秋号に掲載されています。
詳しくはこちらをご覧下さい。

話題の「離婚式」の生みの親である寺井広樹氏へインタビューに行ってきました!
MAG!本誌に掲載した記事よりも長い、ロングバージョンでお届けします。

 

――離婚式を始めたきっかけから教えて頂いてよろしいですか?

寺井氏:小さいころから結婚式があってなぜ離婚式がないのかずっと疑問だったんです。
私は同志社大出身ですが、大学3回生の時に、早稲田に一年間、国内留学しました。
その時に知り合った早稲田の先輩が2年前に離婚話を打ち明けてきて、長年の疑問を彼にぶつけたんです。
「なぜ離婚式がないのか、葬式をやる意味とは?」など激論を交わしました。
その先輩に離婚式をプロデュースさせて欲しい、と提案したのがすべての始まり。
最初は先輩に怒られましたけど、熱意で押し切り、承諾してもらいました。
早稲田に留学していなければいまだに離婚式は誕生していなかったかもしれないですね。

 

――寺井さんの著書の中に「離婚式は筋書きのないドラマの連続」とありました。印象に残るドラマチックなエピソードを教えて下さい。

寺井氏:毎回ドラマがありますが、先日の灯篭(とうろう)流しのご夫婦はロマンチックでした。
こちらは今回の著書に載せていないエピソードですが――――――
すでに3年前に離婚が成立している元夫婦で、旧婦様からお申し込みをいただきました。

Photo:Ko Sasaki for The New York Times

離婚当時は「もう二度と結婚なんてしたくない」と旧婦様は思っていたそうですが、
3月に起きた震災で、やはり独り身は寂しい、パートナーが欲しい、と結婚願望が高まって、今年の秋に新しいパートナーの方と結婚することが決まったそうです。
再婚を目前にひかえて、「過去の結婚生活と綺麗さっぱり決別したい」と挙式に臨まれました。

離婚後も大事にとっておられた結婚指輪をハンマーで叩き割って、潰れた指輪を灯篭の中にいれて、隅田川に流しました。
紙灯篭にお二人のメッセージを書いていただきましたが、旧婦様が「息子がまっすぐ育ちますように」と書かれたのに対して、旧郎様は「これからも友達でいて下さい」と書かれていたのが印象的です。
ゆらゆらと川面に浮かぶ灯篭を感慨深げにお二人は見守っておられました。

――とてもロマンチックですね!

寺井氏:本当に、実話はドラマよりも奇なりです。

――離婚式のやりがいを感じるのはどんな時ですか?

寺井氏:「結婚式よりも感動した」と言っていただけるのが一番の喜びです。
お二人が出会ってから別れるまでのお写真をスライドショーで流したりするのですが、幸せだった頃の二人を思い出して、離婚をとりやめたご夫婦もいらっしゃいます。

――スライドショーの時のBGMはどういった曲を流すのですか?

寺井氏:定番はオフコースさんの『さよなら』。最近ではホイットニー・ヒューストンさんの『オールウェイズ・ラヴ・ユー』とか増えてきましたね。

――『オールウェイズ・ラヴ・ユー』って結婚式の定番ソングですよね?

過ぎ去りし日々のスライドショー

寺井氏:実はあの曲は「これ以上いっしょにいても邪魔になるだけ、悲しいけれどお別れしましょう。」という内容で別れの曲なんです。歌詞の意味を知らずに曲のイメージだけで結婚式の入場曲に使用される方もいるようですが。
先日、B’zさんの『さよならなんかは言わせない』をBGMに流す方がいらして、本当は別れる気ないんじゃないかと(笑)
結局、そのご夫婦は離婚式の翌日に離婚届を提出されたそうですが。
良かったことも悪かったことも総括して次の人生に送り出す。離婚式プランナーは「おくりびと」のイメージです。

 

――大阪のホテルが寺井さんの離婚式をそっくり真似てサービスを始めたり、名古屋で離婚式プランナーが現れたり・・・それについてどう思われますか?

寺井氏:競合が現れてこそビジネス。有難いことです。
そのうち芸能人の豪華な離婚式や高級なロイヤル離婚式を手掛ける会社も出てくるかもしれませんが、うちは地味ながらもコツコツ積んできた実績がありますので、
ともに成長していけたらと思います。(後半へ続く)

寺井広樹 プロフィール

1980年6月8日、兵庫県神戸市出身。同志社大学3年時に早稲田大学政治経済学部に国内留学。日本初の「離婚式プランナー」として、国内外のメディアから注目を集めている起業家。これまで90組を超える離婚式を手掛ける。
今月発売されたノンフィクション著書『離婚式へようこそ』(リンダパブリッシャーズ)が話題。

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