【2011秋号】寺井広樹氏インタビュー 「離婚式ワールド」 〜後編〜

2011年11月21日 記事の公開日時 5:00 pm

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【2011秋号】寺井広樹氏インタビュー 「離婚式ワールド」 〜後編〜
 
 
この記事はMAG! 2011秋号に掲載されています。
詳しくはこちらをご覧下さい。

話題の「離婚式」の生みの親である寺井広樹氏へインタビューに行ってきました!
MAG!本誌に掲載した記事よりも長い、ロングバージョンでお届けします。

 

――中国の映画『非诚勿扰2』や韓国ドラマ『愛情万々歳』など海外でも寺井さんの離婚式にインスパアされた作品が出てきていますが、そのムーブメントをどう見ていますか?

寺井氏:きっかけはどうあれ、離婚式を通して、人と人との絆、夫婦の関係、結婚と離婚の本質とは一体何か、それらを考える機会になれば嬉しいです。

韓国人夫婦の離婚式をプロデュース@ソウルのイテウォン

実際に韓国人のご夫婦から離婚式のお申込みをいただき、今年6月にソウルに出張しました。
最初、韓国語でメールをいただいた時は、大変失礼ながら迷惑メールと思ってスルーしていましたが、もしやと思い返して韓国人留学生の友人に訳してもらったところ、離婚式のお申し込みと判明!
その日のために韓国語の勉強をし、司会進行を務めさせていただきました。

よく結婚式で「アイヲチカイマスカ?」と片言の日本語を話す外国人の牧師さんがいらっしゃいますが、片言のつたない韓国語で進行する私の言葉も、あんな風に響いたのではないでしょうか。

 

――小さい頃の疑問がこうして花開いて、海外からも注目されるようになり
御両親も喜んでいらっしゃるのではないですか?

中国の人気番組『天天向上』出演のため湖南省に出張

寺井氏:「人様の離婚はいいから、早く結婚しろ」と親からは言われています(笑)
しかし、結婚経験がないことが「離婚式プランナー」の仕事においては意外とプラスに働いているのです。
私が結婚して、結婚生活の本当の大変さを実感したら、感情移入してしまって客観性がなくなり、淡々と離婚式を執り行うことが困難になる気がしています。

――学生に向けて一言メッセージを頂けますか?

寺井氏:就職難の影響もあるのか「離婚式プランナーになりたい」といって面会を希望される学生さんもいらっしゃいます。離婚式プランナーを通して身に付くスキルは何ですか?と必死にメモを取る姿をとても頼もしく思います。

「離婚式がアリかナシか」といった議論はナンセンスで、こういうところにもビジネスのチャンスがまだまだある、と思えるかが問われているのではないでしょうか。

最近は学生さんのインターンシップの受け入れも始めました。とても良い就業体験になると思います。MAGの皆さんにも式に参列していただきましたがいかがでした?

――最初は正直、空気が微妙で戸惑いましたが、結婚指輪をハンマーで叩き割って、お二人が吹っ切れたような表情に変わって驚きました。まさか結婚式よりも先に人の離婚式に参加するとは思ってもいませんでした(笑)

寺井氏:離婚式は結婚式とはマナーや作法も異なります。先に離婚式の作法を学んでから結婚式に望まれるのも良いかもしれません。『離婚式スピーチ実例集』とかあったら便利かもしれないですね。

――日本の新しいセレモニーとして結婚式のように定着する可能性もあるのではと感じましたが。

ブーケトス 次に受け取った人は円満離婚できる?!

寺井氏:離婚式の未来は私にもわかりませんが、結婚式と離婚式の大きな違いは見慣れているかどうかです。
生まれた瞬間に離婚式があれば皆さん当たり前のように離婚式を挙げていたと思います。もちろん、指輪をハンマーで潰すことだけがケジメ式ではありません。私の知り合いの消防士さん立会いのもと、お二人の思い出の写真を燃やしたご夫婦もいらっしゃいました。
一口に「離婚式」といっても、離婚式に期待するものは十組十色です。

 

――いま寺井さんが関心を寄せていることは何ですか?

寺井氏:離婚は遺伝するかどうかということです。離婚式のお客様のお話を伺っていると、ご両親も離婚されている方が確かに多いです。

スウェーデン・カロリンスカ研究所やアメリカのエール大学の研究チームによると、「334」という型の遺伝子を持つ男性は、離婚する割合が高まる傾向にあるそうです。
もし離婚遺伝子が存在するのだとしたら、「円満な離婚ができる遺伝子」と「そうでない
離婚遺伝子」がきっとあるはずです。その辺り、研究してみたいですね。
 
――今後の新サービスの展開について教えてください。

寺井氏:これまでトータル94組の離婚式をプロデュースさせていただきましたが、100組に到達したら、これまで当社で式を挙げて下さった方々を対象にマッチングサービスを開始しようと考えています。
「結婚にはもう懲りたけどパートナーが欲しいから寺井さん誰か紹介してもらえない?」とお客様からお願いされる機会も少なくありません。
離婚式を挙げられた方は「円満離婚」という大人の終わり方ができる方達ですので、胸を張って私もご紹介できます。
希望者の方がいらしたら、相手に求める条件などを伺って、これまで式を挙げた下さった方の中から個別にマッチングをさせていただく予定です。

――私もどなたか紹介していただきたいです(笑)

寺井氏:大変申し訳ありませんが、当社で離婚式を挙げて下さった方が対象になります。「新しいパートナーを紹介して欲しいから離婚式を挙げる」という方もこれから出てくるかもしれませんね。就職で失敗しても大したことありませんが、パートナー選びは一生モノです。

寺井広樹 プロフィール

1980年6月8日、兵庫県神戸市出身。同志社大学3年時に早稲田大学政治経済学部に国内留学。日本初の「離婚式プランナー」として、国内外のメディアから注目を集めている起業家。これまで90組を超える離婚式を手掛ける。
今月発売されたノンフィクション著書『離婚式へようこそ』(リンダパブリッシャーズ)が話題。

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