【2011冬号】君はどうやって抗議する!? 日本人とデモの関係!

2011年2月2日 記事の公開日時 5:09 pm

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【2011冬号】君はどうやって抗議する!? 日本人とデモの関係!
 
 
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日本人は引っ込み思案…?

MAG!2011冬号 - 日本人とデモの関係!

不満が多い世の中である。

不況や、それに伴う社会不安。世論調査でも、現内閣への支持率は低空飛行する一方だ。
そういった不満を表明する場の1つとして、「デモ」がある。「〇〇反対〜!」などと叫んでいる街頭デモを、あなたも見かけたことがあるだろう。
でも、デモっていつから始まったのだろうか。暴力行動とデモの境目は何…ということで、政治経済大好きだったものの最近の政治に嫌気が差しているマグ捜査員が、中央大学の中澤先生にお話を伺ってきた!

「デモンストレーションって単に示威行動を意味してるのすぎないから、定義の仕方によるんだよね。例えば爆弾テロ事件でも単なる示威行動とすればデモンストレーションとなる。このような不定形な活動においては、オフィシャルな定義ができない。江戸時代の一揆とかも示威行動とみればデモンストレーションだよね。」(中澤先生)

前述したような「街頭行動」は抗議活動の1つの形でしかなく、デモを定義するのは難しいとのこと。ただし、街頭行動のような現代的な抗議活動の歴史は明らかだと言う。

「日本の社会運動の出発点は1920年代だね。大正デモクラシーのもとで女性解放運動であったり、労働争議、小作争議が始まった時代。」(同)

中澤先生によればこの当時の労働争議や小作争議の盛り上がりは、日本史上でも特異なものであったという。またそれに匹敵する特異な社会運動として、1960年代の安保闘争が挙げられるとのこと。

ただ、そういった時代に比べて今はあまり抗議活動が行われていないように見えるのは…?

「1920年代に比べると、さまざまな矛盾とか社会不安は相対的に少ない。もちろんいまも社会に不満・不安は沢山ありますが、1920年代のすさまじい貧困・差別とか娘の身売りという状況に比べたら、全体的な悲惨さの度合いは相対的に低い。
そういう相対的な豊かさの中で、日本の政治文化は衝突や暴力を嫌うこともあり、デモンストレーションとか街頭行動が多くの人を集めるという状況は、考えにくい。そういう中で問題に直面した人々が訴える手法は、多くの場合制度内活動なんだよね。」(同)

制度内活動とは、署名などの請願活動のこと。大きな抗議活動が成果を挙げられなかったことや、学生運動がカルト化してしまったことも、制度外運動=街頭運動が敬遠されるのを助長しているとのこと。

ただ、そういった抗議活動が出来るのも「言論・結社の自由」が保証されている現代社会であるからと中澤先生は言う。
不平不満と言えども、衣食住足りてる現代社会に生まれた私たちはそれだけで幸せなのかも…。

(文=土屋順紀)

中澤秀雄 プロフィール

中央大学法学部教授。
政治社会学・地域社会学を研究。
著書に『住民投票運動とローカルレジーム』(ハーベスト社)など。

画像出典
European Day Of Action: Protests In Dublin – September 29th. / infomatique
http://www.flickr.com/photos/infomatique/5037020672/

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