【2012春号】二外は何を履修すべき!?言語の習得難易度に迫る!!

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2012年7月31日 記事の公開日時 6:30 pm

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【2012春号】二外は何を履修すべき!?言語の習得難易度に迫る!!
 
 

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言語というより文化差が…

 中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語…大学生は英語だけでなく第二外国語も始まって大変だ。しかし簡単な言語が何かわかったら、大学生の今後の履修に大いに役立つのではないだろうか。そう思い立ったマグ捜査員は早速、東京外国語大学で言語学について教えている峰岸真琴教授に言語の難易度についてお話を伺ってきた。

「ほとんどの国の子どもたちは0歳から10歳くらいの間にある一定量の言語の刺激を受けて、みんなしゃべれるようになってるよね。どの国の子どもも多分同じくらいの労力を割いてるはず。だから言語の易しい、難しいっていうのはほとんどないと考えられる」(峰岸教授) 

 言語の難しさ要因は表記や発音から語順や活用変化といった文法の問題まで様々ではあるが、難しいところには偏りがあり、全てが難しい言語というのは想定できない。その偏り方が自分の言語に似ていれば簡単になるし、そうでなければ難しくなる。

 では、日本語はどうなのだろうか。

「日本語はSOV(注)の語順で、実は世界の言語の半分はそんな語順なのね。意外と英語のようなSVOの語順の方が少ないんですよ。また母音も五母音で、これも割りと平凡な体系。日本語ってとても平凡な言語なんですよ」(同) 

 しかし日本語は敬語もあり、外国人が学ぶには難しいイメージがあったのだが…。

「敬語というのは日本語それ自体の難しさというよりも、日本社会の階層みたいなものが反映して難しい訳だよね。他人との距離の置き方とか…。言語の難しさは、言語それ自体よりも文化の違いが難しい場合も多い」(同) 

 たとえば、タイ語にも王族語という王様に使う敬語がある。そのためタイのニュースでは「王様が」と言うだけで何音節もつながり、王族語は発達していてとても難しい。しかし同じタイ語の兄弟のラオス語はタイ語によく似た言語だが、社会主義になってからはそんなややこしいことは言わなくなった。そういった国ごと地域ごとの文化差が背景となる問題が難しいと峰岸教授は言う。

 最後に言語を学ぶ上でのコツを聞いてみた。

「大事なのは学ぶときにどういう動機で学ぶかですよね。何か目的があって始めれば、それは学ぶモチベーションが高い訳ですぐ上手になるよね」(同)

 一番良いのは、外国人のボーイフレンド・ガールフレンドがいること。一生懸命その人と話すため当然その言語は上手くなる。他にもその言語を学ばないと生きていけないという厳しい状況、たとえば難民になったらすぐにその国の言語はしゃべれるようになる。

 難民になるのは困るけど、いざとなったら海外に出れるように筆者も真剣に二外を始めようかな。

注:Sは主語、Vは動詞、Oは目的語。

(文=樋口瞬)

教授プロフィール
峰岸 真琴 MINEGISHI MAKOTO
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(コーパスユニット)教授、副所長(兼務)。言語学、言語基礎論、言語類型論が専門。

画像出典
English Class/ Jesse Gardner

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