【2013春号】早稲田発最新エネルギーシステム!?

2013年9月13日 記事の公開日時 7:00 pm

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【2013春号】早稲田発最新エネルギーシステム!?
 
 

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どうなる?日本のエネルギー産業

2011年3月11日の震災を機に低炭素社会実現を目指しつつも、原子力発電の割合を減らすという方向転換が政府によって指示されている。しかし、原子力発電による発電量の割合は非常に大きく、システム自体の再構築が必要である。そこで最新エネルギーシステムについて興味を持ったマグ捜査員(20歳、♂)は早稲田大学エネルギー環境科教授、横山隆一先生のところへお話を伺った。

 

「日本の大きな流れとして、電力のネットワークを見直す動きがあります。これまでは原子力発電に頼るところが大きかったのですが、東日本大震災が起きて原子力に全面的に依存できなくなりました。そこで天然ガスを利用したり、再生可能エネルギーを導入する動きが進められています」(横山隆一先生)

 

しかし現在、日本の電力の再生可能エネルギーの割合はとても低いのではないだろうか? その疑問に答えるキーは『電気自動車』だと横山先生は言う。

「風力や太陽光で発電した電気を貯めておくには、バッテリーが必要です。そのバッテリーとして電気自動車を利用します。家庭で太陽光を使って発電した電気を電気自動車のバッテリーで蓄える。 こういうものを地域レベルに拡げていくというプランが考えられています」(同)

このプランを行えば、昼は商業地域、夜は住宅地というように、その時々の電気の使用量で電力使用の少ない場所から多い場所へと補足が可能になるという訳だ。このような電力の有効活用を基幹にしている横山先生のエネルギーシステムを政府が採用したという。

「先程の考え方を踏まえた『スマートコミュニティ』というものを、被災地に導入しようと政府が提案しています。これは、高台に電力発電や役所、通信施設や避難所を設け、海岸沿いに住宅地を作ろうというものです。地域ごとに電力を確保できるようにしておけば、災害に強い町づくりが可能になります」(同)

 

 風があるなら風力、水があるなら水力というように、その地域の特色に合った再生可能エネルギーを使うこともできる。これらは既に実用化が進んだ発電システムを活用したものだが、まだ実用化に至っていない核融合や地熱発電などが大きな働きをする時代はくるのだろうか

核融合が実用化される見込みは薄いですね。何十年も前から研究されてる技術なのにまだ実用の段階にないですから。地熱発電はコストの問題が大きいです。地熱ができる場所は温泉地帯が多いですが、含有物質によって詰まったり掘り直したり維持費が高くついてしまいます」(同)

 国外との電力ネットワークを作ろうというスーパーグリッド構想も政府は考えている。原子力を減らし、火力発電に用いるLNGや石油に頼る今、新たなシステムへの舵取りが不可欠となるだろう。

(文=玉田宗一郎)

プロフィール
横山隆一 よこやまりゅういち(YOKOYAMA RYUICHI)
早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科教授
電力システムについての研究を行い、スマート化を目指す。
最近では嘉田 由紀子滋賀県知事の取材にも応じた。

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