【2013秋号】私たちの身体はどうなる!? 人類進化のこれからに迫る!!

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2013年12月17日 記事の公開日時 6:30 pm

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【2013秋号】私たちの身体はどうなる!? 人類進化のこれからに迫る!!
 
 

この記事はMAG!2013秋号に掲載されています。

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進化って恐い…

私たち人類は現在に至るまで様々な進化を遂げてきた。当然、始めから言葉を話せた訳ではないし、道具を使えた訳でもない。それらは人類が誕生し何十万年もの月日を経て徐々に獲得してきたものである。そう考えるとこれからの未来、私たちはどのように進化していくのであろうか。そんな疑問を持ったマグ捜査員は東京大学院理学系研究科で人類学を研究されている近藤修先生にお話を伺った。

 

「進化の捉え方によりますが、別種が生まれるのではなく、様々な『変化』ということであれば十分考えられると思います。例えば、食生活が変われば顔の骨格も変わります。もしチューブからの栄養だけで顎を全く使わない食事が普通になったら、すぐに顎は退化していくでしょう。ただ、顎が小さくなっても歯は小さくならないので、歯並びが悪くなる。現代人の歯並びが悪く、矯正にかかる人が多いというのは、顎を使う機会が減少したことの流れの一つです」(近藤修先生)

 

固定電話から携帯電話に変わり、さらには、話した言葉を文字に変換して誰かに伝えられるようになっていく。このようなコミュニケーションの取り方の変化によって脳の構造が変わっていくということもあるようだ。

さて、人類の歴史の今までを振り返ると、内蔵の構造には変化が少ないが、外形は平均身長が伸びたりと変化を遂げているように思われる。

 

「内臓はもともとプログラミングされているものであって変わりにくいでしょう。脾臓のような摘出しても問題のない臓器は無くなる可能性はありますね。でも基本的には変化が起こりにくいです。姿形に関しては、環境が変わることで変化が生じやすくなります。背が高いことを好む人が多ければ背はどんどん伸びる。でも背が高すぎても困るじゃないですか。当然遺伝的に限界はあるのでしょうが、もし背が高い人を好むような社会になればもさらに伸びるかもしれませんね」(同)

 

近藤先生によると、現在、人間は地球上のあらゆるところへ移動できるので、進化の必要性がなくその可能性は低いだろうとのこと。しかし、地球ではなく宇宙に移住することになれば、人間とは別種が生まれる可能性があるという。

 

「もし他の惑星に移住すると、酸素の関係で植物が生存できる環境が必要です。移住した人間はそこの植物を食べて生きるようになるので、それに抵抗する内臓に変わっていくと思います。最初はその適応にも薬などが必要だと思いますが、あとは自然と適応するようになります。そうなれば、地球との環境に格差が生まれ、人間とは別の新しい別種が生まれることもあるでしょう」(同)

進化は思ったよりも私たちの普段の生活と密着した形で存在している。しかし奇怪な容姿になったり内臓が退化したりすることは、めったなことがない限り起こらないようでひとまず安心である。あとは人間が人間でなくならないように未来の人類を信じるばかりである。

(文=渡邉大河)

近藤修 こんどうおさむ(KONDO OSAMU)

東京大学院理学系研究科准教授。

古人類学、形態人類学を専門としており、人類の進化、人類集団の変異・適応を人骨や歯から研究している。

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