ゼロから学ぶ就活知識

2014年8月18日 記事の公開日時 7:00 pm

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ゼロから学ぶ就活知識
 
 

この記事はMAG! vol.39に掲載された「個人に求められるのはポテンシャル? これからの就活を勝ち抜くために!!」の関連記事です。

実は気になる就活ビジネス

就活ビジネス。それはリクナビやマイナビなど数多くの大手企業が参画している現在では一つの大きな市場である。
でも、なぜこの市場ができあがったのか?そして、どうして今はこの仕組みに頼ることが当たり前になってしまったのか。

その疑問について、大学ジャーナリストの石渡嶺司さんにお話を伺った。

「就活に限定したものであれば、せいぜいこの20年ぐらいです。就職氷河期というのが92年、93年ぐらいからずっと言われ始めていますし、学生からいえば自分の将来左右する話ですから、『それなら、ちょっとお金出そうか』となる。だから、この20年である程度定着しているのかな、と思います。」

―どうして、就活ビジネスが定着してしまったのでしょうか?

「一つは不安。どの年代であっても、学生からすれば不安だと思います。もう一つは、年を追えば追うほど就活の中で親っていうのが大きな要素になってきたわけです。
そして、親がお金出すようになる。それに、業者も業者でうまいんですよ。私は一切やってないですけど、仮にですよ(笑)例えば、私がセミナー立ち上げたとしましょう。有料セミナーを。そして『4ヶ月で30万出してください』って言ったら、引きますよね」

―セミナーに30万…。簡単に出せる値段ではないですね

「そしたら、生徒に『大きい金額だから、お父さんお母さんと、ちょっと相談してくれないかなあ』と話すわけですよ。そしたら当然、相談するじゃないですか、場合によっては。親からすれば『どうして就活で三十万も金払わなければならんのだ』ということで、問い合わせるわけです。

そして問い合わせてきたら、もうしめたもので、『今は、就活にも、塾ですとか、予備校が求められる時代です。就職氷河期、ご覧になっていますよね?今は、就職が厳しい時代なんですよ。で、お宅のお子さんは、高校生の時や中学生の時に塾に行きませんでしたか?予備校に行きませんでしたか?私たちは、それと同じことをやっているだけです。

それに、繰り返しますけど、今は就職氷河期なんですよ。ね?もしお宅のお子さんが、就職できれば、もう子育て終わったと言えます。それはすごく良いですよね。でも、もしダメだったらどうします?ニートですよ。フリーターですよ。我が家の不良債権ですよ。良いんですかお父さん、お母さんそれで。

それを考えれば、4ヶ月で30万。そんなに私達は高い金額だとは思わないのですが、どうぞ、是非ご検討ください』そんな風に言われたら、じゃあ出そうかという親が出てくるわけですよ」

 

巧妙な手口…。全ての企業が行っているわけでは無いのだろうが、全てが嘘というわけがない。このようにして広がっていった就活ビジネスの仕組みが、いつの間にか「みんながやっているから」という社会心理の原理によって爆発的に増えてしまったのだろうか。

そして就活で外せないのが、エントリーシート、通称ESの存在。

就活が授業として行われている中、ESはテンプレート化してしまっているではないかという疑問について石渡さんは、企業もそれに対して様々な対策を行っていると言う。

ここでは、3つのパターンを紹介する。

 

1つ目は、ESの廃止。文章ではなく、実技や研修などを行いその人個人を見極めようとする。

 

2つ目は、ESの中で典型の志望動機・自己PR・学生時代に頑張ったことの3つのうち学生時代のことにのみ重点をおくこと。そこを見ることによって、その就活生がどのような学生生活を送って、どのような人物なのか見ようとする。

 

3つ目は、とても厳しい課題を課し、それによって冷やかしの学生を排除すること

この3つ目の具体例としてライフネット生命の就職試験が挙げられる。この試験はすごい。あるテーマに沿って自分の意見をA4プリントに書き、枚数は自由なのだが…。とても考えさせられる、重いテーマである。気になる方は、ぜひ『ライフネット生命 就職試験』で検索して頂きたい。

短い内容だったが、少しは就活についてお分かり頂けただろうか?
この拙い分がこれから未知の世界、就活に飛び込まなければならない人々(自分も含め)の参考に少しでもなれれば幸いである。
(文=小池 花苗)

石渡嶺司(ISHIWATARI REIJI)
ライター、大学ジャーナリスト。
『就活のコノヤロー』、『就活のバカヤロー』(共著)など、就活や大学に関する著作を数多く執筆。

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