日本新聞協会シンポジウム—報道とつくる「知」の空間 人口減少社会とデジタル時代に考える—

2014年12月10日 記事の公開日時 6:00 pm

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日本新聞協会シンポジウム—報道とつくる「知」の空間   人口減少社会とデジタル時代に考える—
 
 

ーもう一度、紙の文化について考えよう!ー

スマホの普及はめざましく、新聞・テレビ等のメディアに触れること自体が減っている…。
そんな今だからこそ、もう一度「紙」の文化について考えては?

マグ捜査員は今回、先日一般社団法人 日本新聞協会主催の一橋講堂で開催された「報道とつくる「知」の空間 人口減少社会とデジタル時代に考える」というシンポジウムに参加してきた。

パネリストは日本創成会議座長の増田寛也氏、作家の阿刀田高氏、ニワンゴ代表取締役の杉本誠司氏、精神科医の香山リカ氏の豪華な4氏。

ー新聞をとる人が年々減少している。それは何を意味するのか?ー

まず、増田氏が人口減少社会について様々なデータを示しながら説明を行う。「人口減少はもはや避けられない問題であるが、人口減少が悪いことなのかという本質論についてもっと新聞をはじめとするメディアで論じる必要性がある」。

山梨県立図書館館長でもある阿刀田氏は、知の空間作りという視点から、「我々は本当に知を求めているのか?もっと知を求め、知を分配し知ってもらう必要がある」のだと述べた。そして、その役割を担っているのが新聞をはじめとする「紙」の文化だと。

ニコニコ動画を運営する杉本氏は、情報との付き合い方という点で、「最近新聞をとる人が減っているのは人口減少のためでなく、時間の過ごし方が変わってきて」おり、それは「新聞においては、情報のアップデートが少ないから」だと指摘。新聞衰退の一因として、人びとのライフスタイルの変化に新聞は対応できてないという見方を示した。

香山氏はデジタル媒体と比較しながら、新聞や本は、情報発信者と受け取る人と双方向的でなく、無料でもないことを理由に挙げる。

新聞の衰退が叫ばれる中、人口減少は1つの要因に過ぎず、新聞の持つ特性や、利用者の変化など、新聞への様々な深い考察が伺える。
デジタル媒体の「無料」という側面を有する紙媒体のフリーペーパーには、どのようなことが言えるのだろう…?考えるマグ捜査員。

ー「新聞はもっとこうしてほしい!!」ー

話題は「新聞はもっとこうしてほしい」という要望に移る。
増田氏は新聞はもっと多様な視点によって真実を伝え、権力の監視をしていく必要があり、人口減少によって様々な知の拠点が崩壊していくことの対抗手段として機能していくべきだと述べる。
阿刀田氏は新聞社などのエキスパートが重要な情報を見分け、伝えることを要求した。
杉本氏は「ニコニコ町会議」を例にあげ、自分たちで町を活性化させていくことの重要性を指摘。
香山氏は新聞の活字のあり方を見直し、新聞原理主義に戻ることを求めた。

新聞には現状まだまだ様々な課題が残されている。知識人たちの鋭い指摘に、唸るマグ捜査員。

ー新聞がこれから残っていくには…?—新聞への提言

杉本氏は新聞のあり方として、新聞に楽しむコミュニティーを作る必要性があると述べた。
香山氏は毎月の購読料の重みをもっと認識し、SNSに手を出しすぎることなく情報を届けていくことの重要性を述べた。
阿刀田氏は新聞も本も存在するだけで価値があるのだから、新聞から何かを学んでいくことが必要だと。
そして最後に増田氏は新聞は情報の期限が長いからこそ、権力を監視し、一つ一つの言葉にもっと力を入れて書くべきと提言した。

情報の価値は我々マグ捜査員も記事を書く際には必ず意識しておかなければならないことである。そして、問題の新聞は時代の要求に応えていくことができるのだろうか。うーん深い。

ーシンポジウムに参加してー

今回シンポジウムに参加して、新聞の問題点や可能性の大きさについて知ることができた。そして、LINEやTwitterなどのSNSの広がりにより、利用者が減少する新聞をはじめとする「紙」の文化について考えるきっかけとなった。「新聞=お固いもの」「なんか難しそう」と感じる人も増えるなかで、もう一度新聞のあり方、紙の文化の重要性についてしっかり考えてみることも大事なのではないだろうか。
みなさんもぜひ、紙の文化、新聞について考えてみてほしい。

「もっと新聞について知りたい!」「もっと新聞のイベントに参加したい!」方は…

一般社団法人日本新聞協会 ホームページをぜひチェック!!!
さらに、新聞協会では、心が温かく、幸せな気持ちになったり、勇気が湧いてきたり、新しい発見があったりした新聞記事とそのコメントを寄せていただき、優秀な作品を表彰する「HAPPY NEWSキャンペーン」の参加者も募集中!!

日本新聞協会ホームページ

(文=濱名満智)

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