アリかナシか? 就職浪人という選択肢

2015年5月26日 記事の公開日時 5:00 pm

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アリかナシか? 就職浪人という選択肢
 
 

就活って大変ですよね…

最近よく聞く『就職浪人』という言葉。「浪人」と言えば大学受験を考えがちだが、就職活動を浪人する人も増えてきているようだ。就職活動を浪人する意義とは何だろうか。疑問に思ったマグ捜査員(就活が怖い)は、キャリア開発研究所のキャリアカウンセラー、平野真理子さんにお話を伺った。

「私個人の考えではありますが、わざわざ一年就職を遅らせるメリットは無いと思います」(平野真理子さん)

就職浪人をしようとしている学生には驚きの言葉だ。なぜ就職浪人にメリットは無いのだろうか。

「理由は三つあります。まず一つ目は、就職浪人をすることに対して確固たる意志を持った学生が少ないからです。今年は就活に失敗しそうだから『なんとなく』就職を見送った、という理由では、浪人する意味や価値を見出せないですよね」(同)

確かに、ただ先延ばしにしていてはいつまでも就職できないままだ。「なんとなく」が許されるほど、社会人は甘くないということなのであろう。

「二つ目は、2016年卒業予定者の就活で、就職情報の解禁が12月から3月に変更されたように、こうした就職活動を取り巻く環境変化はいつ起こるか分からないからです。もしかしたら、一年遅らせても、その一年後にまた変化があるかもしれないですよね」(同)

今年から大きく変わった就活スケジュール。来年はどのように変わるなど誰が想像できようか。
「三つ目は、『リベンジ就活』できる可能性がとても低いからです。『志望度が高い企業の選考に落ちてしまい、もう一度チャレンジしたいから』という理由で就職浪人を選ぶ学生がいますが、一度落ちた学生を採用する企業は少ないです。企業もある程度選考を進んで落ちた学生のことは覚えているでしょう。その分、学生に変化が伴っているかどうかを見るハードルは高くなると思っていいと思います」(同)

学生が選考に落ちた理由の多くが、企業の求める人材像ではなかったということ。確かに、一年でその企業が求めている要素を大幅に身につけることは難しいだろう。
ところで、就職活動と言えば『就職氷河期』という言葉をよく耳にする。就職氷河期に就職浪人し、就職しやすい時期になったら就活を再開するのは賢い選択と言えるのだろうか。

「どの時代でも毎年企業からの声として上がるのが、『学生の二極化』というキーワードです。つまり、氷河期かどうか関係なく、複数内々定をもらう学生とそうでない学生に分かれるということです。自分に有利な環境を待つのではなく、今自分に与えられた環境の中で、どう行動するかを考え、行動を起こせる主体的な人材こそ、企業に求められる人材だと私は思います」(同)

就職氷河期を熱く乗り切るためには、自分磨きが必要ということか。

「就職は、受験と違って正解や答えがありません。だから、一年後には就職できる! という保証も無いですし、どの企業に入ったら『良い就活をした』と言えるのかも一人一人違うんです。それは、一人一人の価値観が違うからなんですよね。自分にしか答えがないものだからこそ、就職浪人をした場合には、その一年の間自分で自分を管理しなくてはなりません。非常に厳しい一年になることは目に見えてます。安易に就職浪人を選択するのではなく、なぜ自分にとって就職浪人をする必要があるのか、しっかり考えた上で選択をして欲しいと思います」(同)

正直マグ捜査員の中で就職浪人の選択肢は消えかけているが、平野さんに就活する上で大切なことを伺った。
「私個人は、今ある環境で最後まで諦めずにやり続けることが大事だと思います。一年後に先延ばしするのではなく、『今、できることはないか』をまずは考えて欲しい。また、まず今の自分を受け入れてくれる環境で経験を積んでみることで、自分のやりたいことや自分の強みを発見できるチャンスもあるでしょう。そうして『自分』がわかってきた段階で、再度自分の将来について考えてみるのも一つだと私は思いますよ。天職や適職って、たくさん経験をする中でしか分からないので。今の自分を求めてくれている場所で経験を積むことを優先し、その中で自分に合った仕事を見つけていって下さい」(同)
就職浪人も一つの選択ではあるが、自分に就職浪人を成し遂げるだけの強い意志と目標があるのか、よく考えてみることが重要だ。就職浪人を決意する前に、まずは社会に出て経験を積むのもいいかもしれない。
(文=村田千尋)

平野真理子(HIRANO MARIKO)
2004年、株式会社アドプランナー入社。
新卒採用コンサルとして、約400名の企業経営者にお会いし、新卒採用や、それに伴う広報ツールのお手伝いを行ってきた。 現在では、高校での「インターンシップ事前学習」、「マナー講座」、専門学校・大学での「就職ガイダンス」、商工会議所・新聞社・学生団体等での「就活講座」の講師、キャリアカウンセラーとして活躍中。年間120本以上の講演を務め、テレビ、新聞にもその取り組みが紹介されている。

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